このループは長門の気持ちを理解させるため、とかいう意見があるので長門の気持ちになってみる。
市民プール。水が温くて気持ち悪い。水質検査もあらゆる方法で実施済み。こんな不衛生な水に浸かる気にはならない。彼の視線を感じる。
喫茶店。涼宮ハルヒのリストは今回も変わらない。朝比奈みくるの金魚すくい追加も同様。彼が何か画期的な提案を出してくれないか、と考えずにはいられないがやっぱりダメだった。失望はしていない。彼のせいではない。この喫茶店のメニューは食べ尽くしたが、このメロンソーダが一番美味しい。
帰り道。彼が話しかけてくる。今回こそはと微かな期待を抱く前に彼はそれを否定し、勝手に自分で納得して去っていった。失望はしていない。でも、話しかけられる前より今の方が精神状態が悪化しているのも事実。
夏祭り。ウルトラマンのように自分の意志で地球人を助けられたら、と思うこともある。感謝が欲しい訳ではない。助けたという達成感や自己満足が欲しいわけでもない。見ていることしかできないのがもどかしい。
蝉取り。短い成虫期間の貴重な時間を拘束された蝉は恩返しに来ようなどと思うだろうか?むしろ呪いに来るのではないか?だが、涼宮ハルヒに拘束され続けている我々を解き放ってくれる存在が現れたなら、私は恩返しをしても良いと考える。
…それを同じく籠の中の彼に期待するのは酷なのか?
15521回中…こうして話し合いがもたれたケースは15498回目と15499回目…連続してきて期待していたらまた飛び飛びになってきた。朝比奈みくる任せなのがもどかしくて仕方がないが観測者の私は干渉を許されていない。ただ、情報公開を求められればそれを開示し、必要最低限の助言を与えることが出来る。なのに彼はそれを途中で遮る。停止ボタンを押されてしまったら黙るほか無い。彼は何故教えてくれなかったと非難の目を向けるが、不快なのは私の方だ。延々と朝まであなた達の無抵抗の歴史を語ってあげたかったのに。今回も私は唯一の愚痴をこぼす機会を失った。
公園で涼宮ハルヒに囚われぐるぐる回される。そして彼女自身もぐるぐる回る。気持ち悪いと思うなら止めるように言えばいいのに…
8月30日。今回も彼は涼宮ハルヒを呼び止めない。
8月30日。今回も彼は涼宮ハルヒを呼び止めない。
8月30日。今回も彼は涼宮ハルヒを呼び止めない。
8月30日。今回も彼は涼宮ハルヒを呼び止めない。
8月30日。今回も彼は涼宮ハルヒを呼び止めない。
5回分ほど早送りしてみたが状況はまるで変わらない。おそらく彼が涼宮ハルヒを呼び止めなければループは止まらないのだろう。なのに彼は理由もないのに呼び止めるのは非礼とでも思っているのだろうか?私は用もないのに呼び止めるくせに…私に出来て涼宮ハルヒに出来ない理由は何だ?また、夏が来る。
というわけで、長門の気持ちで考えてみた結果。
期待させるような素振りばかりで実際は何もしていないキョンに怒りを通り越して失望一杯ですよ?でも、本人は覚えていないんだから仕方がないと頭ではわかっているから気持ちのぶつけどころがない。発散できなくて抱え込むしかないから、人間だったらあっという間に鬱病まっしぐらか。
神のいないこの世界に奇跡など決して起こりえない。それを理解しながら、それでも尚、奇跡に縋らざるを得ない。それが絶望だ…てか。
この場合は神がいないではなく、この状況自体が神が望んで起こしている奇跡だから、巻き込まれている方に救いがあろうはずもない、だが。
それを打破できる唯一の存在のキョンはこの体たらくだし。さっさと自分の役目を果たせ、この役立たずってのが正直なところか。これ、最後はキョンのおかげで抜け出せたとしても、600年近くに渡って蓄積されたキョンに対する無能な役立たずって印象はぬぐい去れないんじゃないのか?
それとも、そんな印象を吹き飛ばすような画期的な解決策をやってくれるの?
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