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2011/01/02

屍鬼 第二十二話

 囮になった辰巳を追い詰める村人達。容赦なく発砲し、車で跳ねて、蜂の巣に。

 川に落ちたことでかろうじてその場から脱した辰巳の前に夏野が立ちふさがる。

 辰巳は夏野に人間の味方をしても、受け入れられはしないと告げるが、夏野は、人間の味方をしている訳じゃない。人を好き放題襲っておいて、起き上がったら勝手に仲間扱いするお前らが気にくわないと返答。辰巳を道連れにダイナマイトで散る。

 夏野は人間のためではなく、自分のしたいことをやり抜いただけなのか。かおりたちのためというのもあったのかもしれないが、あくまで個人レベルの域を出ないと。

 恵は村を出て憧れの街に出る寸前に発見されて、トラクターに何度も跳ねられ、轢かれ続けて。自分が分からないのかと縋るが村人は聞く耳持たず。

 おかしいのはあんた達の方だ。変化を恐れ、新しいことをする者をつまはじきにしていつまでも同じ事を繰り返し続ける。こんな村、無ければ良かった。こんな村に生まれてこなければ良かった!

 人間と変わらない恵の言葉に戸惑う者もいたが、それを封じるように恵の顔はトラクターで潰され、胸に杭を打ち込まれる。

 恵の不幸は、この村に生まれてしまったこと。この一点に尽きるな。

 追い詰められた沙子は教会へ。何故、自分を起き上がらせて罪を重ね続けざるを得ない存在にしたのか?自分は望んでこんな存在になったのではない。それなのに何故、救いの手を差し伸べてくれないのか?

 会ったら挨拶をすること。若い者は老人より先に死なないこと。そんな村のルールを壊し、滅茶苦茶にしたお前らは許さないと告げる大川。沙子に杭を突きつけるが、打ち込む寸前に人狼になった静信が大川を殺害。

 自分を捨て去る決心が付いた。室井さんもここにいて。と燃えさかる教会と共に灰になる道を選んだ沙子だったが、静信は、自分たちは起き上がった時点で神に見捨てられている。神の救いの手から除外されているのだと語る。

 神への信仰故に罪を犯すことを恐れていた沙子。神から解放され、彼女は救われたのか?

 静信に連れられ、村から脱出した沙子。保護者が彼女を肯定するだけだった辰巳から語り合える静信に代わったことは、彼女にどんな変化をもたらすのか。

 山火事が燃え広がり、村は全焼。結局、村は滅びてしまう。自分は勝ったのか負けたのかと独りごちる敏夫。勝ち負けなのか?と問う村人に彼は答えず。

 自分のしたことはただの悪あがきにすぎなかったのかも知れない…タバコを燻らせながら、彼は村を去る。

・総評
 狩る者と狩られる者。加害者と被害者の逆転。前半の描写が冗長に感じて退屈だったけど、思い返せば、あれは何が起ころうとも頑なに変わろうとしない停滞した村そのものを表していたのか。

 まさか、屍鬼側視点でこんな悲壮感を語っていく展開になるとは思わなかった。静信のカインとアベルの話でその片鱗は初期からあったとはいえ。

 食べなければ死んでしまう。そのために狩りをすることは罪なのか?生きるために敵を排除することは罪なのか?視点を変えればその答えはいとも容易く逆転してしまう。人間は結局、自分を中心とした考え方しかできず、自分のためにしか生きられないということか。

 生物が生きるためには他の生物の命を犠牲にせざるを得ない。食べることが罪ならば、死ぬしかない。そんな生命の放棄が果たして正しいといえるのか?

 矛盾する命題に答えは出ない。

ストーリー:3
キャラクター性:4
画:3
演出:3
音楽:4
総合的な評価:3
総合点:20

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