CLANNAD ~AFTER STORY~ 第十六話
終わった世界。少女はもう動けなくなっていた。一緒にいて欲しいという少女に背を向け、僕は空飛ぶ乗り物の完成を急ぐ。これからもずっと少女と一緒にいるために。
でも、僕には物を作り出す力がなかった。出来るのはせいぜいガラクタを積み上げていくことのみ。もちろんそれを繰り返したところで乗り物が完成することはない。いつしか僕はそれを諦めた…
結果論で言えば、「僕」のしていたことは努力しているつもりになっているだけのただの自己満足。「僕」が諦めなかったとしても乗り物は決して完成しない。それならば、そんな無駄なことをしているよりは、せめて少女の願い通り、その時間を少女と一緒に過ごしてあげるべきだったのか?
ことみの言うとおり、世界がお互いに影響しあっているなら、空飛ぶ乗り物が完成していたら、こちらの世界にも変化があったのだろうか?
用意は万全だった。人事は尽くしたはずだった。後は天命を待つだけだったのに、それはあまりにも無情だった。
交通機関が麻痺するほどの大雪の日、体調を崩して高熱を出した渚は、予定日までまだ2週間もあったにもかかわらず産気づいてしまった。
よりにもよって最も最悪の気候の時に最も最悪な体調で何の準備もなく人生最大の試練を迎えてしまった渚。天気か産気づくのが一日ずれてさえいれば…
助産士さんは間に合ったから孤立無援にはならなかったからこそ汐は無事生まれてくることが出来た。
病院に行くことが出来なかったから当初の願いだった自宅出産になって、朋也が一番に汐を抱くことが出来た。
でも、それを不幸中の幸いと言うにはあまりにも…
渚が生きていられる世界を望んでいたのに…もちろん、朋也が自虐的に考える渚と出会わなかった世界ではなく、汐と三人で幸せに過ごす世界を。
というか、朋也。渚は生きていたとしてもそれじゃダメだろ?お前に出会うことも、汐が生まれてくることまで否定したらそれこそ渚は何のためにって話に…
いや、まだ渚がいなくなったとは確定してないぞ。予告は無言だったし、予告映像は意味ありげなシーンばっかり集めただけという可能性も…
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