紅 第十話
九鳳院家に連れ戻された紫。彼女には最早、自分がこぼしたお茶を自分で拭く自由さえなかった。
かつてはそれは使用人がやるのが当然だと思っていた。でも、真九郎が教えてくれた。自分がこぼしたんだから自分で拭くのが当たり前だと。そんな些細な約束さえ、今の紫は守ることが出来ない…
蓮丈に早く紫を奥の院に入れるように急かす父。先代までのご威光がどうとか…九鳳院家の女が外の情報を得ることを極度に恐れてるようだけど。ただ、今までの伝統が崩れることを恐れているだけか?
立春の頃までにとか、冬至を越すことすらとか、時節を表す会話自体は雅なんだけどな(--;
紫を失い、すっかり無気力状態の真九郎。いつも通りに接する環と臨時収入があったから、何か買ってこいと気を遣う闇絵。失敗した仕事をいつまでも気にしてはいけない、次の仕事のために気分を切り替えろと告げる弥生、と周りの皆のおかげで表面上は立ち直ったかに見えた真九郎だったが…
闇絵、一体何を占ったらそんな大金を…と思ったら。ところでかきって、そんな高級食材だったっけ?あぁ、弁当のかきフライとは違うのね(--;
上機嫌な真九郎を見て、何か良いことがあったのか?と問う銀子。しかし、気持ちを切り替えたと聞いて失望。一方、夕乃は弱いから負けたんだと淡々と語る真九郎にかける言葉が見つからず。
次の仕事のため五月雨荘を引き払うよう言われ、それに従おうとしていた真九郎。しかし、それに環が反発。この部屋に残る思い出ごと紫のことを綺麗さっぱり忘れてしまうつもりかと糾弾されて…
紫救出を決意した真九郎。しかし、紅香は猛反対。戦ったのが五月雨荘だったから死なずに済んだ。九鳳院の敷地に入れば確実に殺される…だが真九郎の決意は変わらず。
お別れを言うために五月雨荘に戻れば、紫を奪還されることはわかっていた。今の真九郎では、九鳳院の手の者に敵うわけがない。それでも許可したのは、ここなら殺されることはないから。ならば、この経験は真九郎の成長のための糧になる。そんな判断だった。
蒼樹との約束は紫に外の世界を見せることと恋をさせること。両方とも既に果たされていると告げる紅香。紫は確かにあなたに恋をしていた、それを聞いて真九郎はますます決意を固くする。
ついに折れた紅香。なんだかんだ言って自分も紫を見捨てられなかった弥生も加え、三人で九鳳院に殴り込み。
崩月で修行して鍛え直してから殴り込み、という流れだと思ってたんだけどなぁ…一応、吹っ切ってはいるようだけど覚醒にはまだまだ弱いかなと。角を弱さの象徴にするのではなく、護るための力と認識できるかが鍵か?
角のなしで勝てるのが理想だけど、そうも行かないよなぁ…
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