ひぐらしのなく頃に解 第二十四話
山狗の封鎖戦を突破し、番犬の出動要請は受諾された。でも、僕にはまだ雛見沢でやり残してきたことがあった。赤坂さんに梨花ちゃんとの約束があるように。
もう俺たちの敗北は確定していた。まだ負けてないなんて思っているのはうちのお姫様くらいのもんだ。ここから先は俺の個人的なわがままだ。それに部下を付き合わせることはない。部下に撤退命令を出す。お姫様がなにやら怒鳴り散らしていたが、もはや関係ない。
振り返ると奴らが山頂からこちらを見下ろしていた。こんなガキどもが俺の部隊を…いや、そんな侮りに足下を掬われたのだ。彼らが俺たちを壊滅させたという結果は揺るがない。
今の俺の望みはただ一つ。俺の部隊を壊滅させた敵将の顔を拝むことだった。
俺の呼び掛けに応えて、一人の少女が歩みでる。「部長・園崎魅音」そう名乗る少女は覇気に満ちあふれていた。敬意を表して俺にとっての最高の褒め言葉を投げかける。しかし、「部長」はそれを笑い飛ばした。
なるほどなるほど。そんな最高の部下に恵まれていたら、他の組織なぞ眼中に入りゃしないのも当然。そして、それはそのまま将としての格の違いに他ならなかった。俺の完敗だ。あまりにも差が歴然としていたせいで笑いがこみ上げてくる。
番犬部隊のご到着。もはや終了のホイッスルは鳴ったのだ。なのに未だに足掻き続けるお姫様が滑稽でならなかった。だから哀れなお姫様に事の絡繰りを教えてやることにした。やれやれ。俺も甘くなったもんだ…
そんな…誰もこの研究を信じていない?私は利用されて、踊らされていただけ?筋書き?誰の?私が死ねば丸く収まる?嘘、嘘よ、そんなの!喉が…痒い。小此木の銃撃から逃れ、雨の中を歩く。死にたくない…
「人の子よ。お前は人の世に何を求めたのか?」
神が私に問いかける。私は自分が生きていて良いのだと誰かに認めてもらいたかった。あの施設で死ぬはずだった私を救ってくれたお爺ちゃんに恩返しすることが私の命の意味なのだと思っていた。なのに。その結果はどうだ?
お爺ちゃんの研究は闇に葬られ、否定され…もう二度と陽の目を見ることは叶わない。私がお爺ちゃんの研究に引導を渡してしまった。私なんていなければ良かった。なんで?何でこんな事に?これが私の罪に対する報いなの?
「我は人に非ず。人を越える存在にして人の罪を赦す存在。人の罪は人には赦せぬ。我こそが人を赦そう。そなたを赦そう。」そう。そのために我は神の座に座ったのだから。
鷹野さんと対峙する羽入を見つけ走り寄り、銃を突きつける鷹野さんの前に立ちはだかる。私は部長だから。みんなを背中に守れるのだからこんなに嬉しいことはない。鷹野さんのババ抜きをするかという質問を即座に否定する。私たちは爺抜きしかしない。ババ抜きと爺抜きは決して同じゲームなんかじゃない!
「勇敢なる魅音。貴女の勇気はそれで十分です。人の世のババ抜きは必ず誰かに押しつけられなければならないのならば、それを引き受けるのが私の役目…」そう。それが僕の神たる由縁。人の罪を引き受け禊ぐ存在。この世界は楽しかった。見てるだけではなくみんなと一緒に過ごせて幸せだった。ありがとう。もう十分に楽しんだ。だから…
「さぁ、撃て、人の子よ!人の世の押しつけずには済まぬ罪を放て!それを受け止めてやる!!」
鷹野の弾は当たらなかった。もはや鷹野にはかつての強大な意志の力は残ってなかったのだ。
鷹野も羽入も魅音の話を聞いてたの?私たちは爺抜きしかしない。ババ抜きと爺抜きは同じゲームじゃない。爺抜きは欠けた1枚が加われば敗者が出ないゲームになる。
羽入が加わってこの世界は敗者の出ない世界になった。それをわざわざ欠こうなど愚の骨頂。この世界に敗者はいらない。それが古手梨花が千年の旅の末に辿り着いた答えよ。
番犬に連行されつつあった鷹野さんの後ろ姿が見えた。良かった。間に合った。番犬達を止めて歩み寄る。…遅くなったね。君を、迎えに来たよ。世界は君を許さないかも知れない。でも、僕が君を許すよ。だから一緒に償おう、鷹野三四の罪を。そしてやり直そう、田無美代子を…
祭囃しと共に舞台の幕は下り、人の穢れを吸った綿が流れていく。そして、ボク達は昭和58年7月を迎えた。羽入と笑いあう。これからどんな素晴らしい世界が待っているのだろう?それは誰も知らない、だからこそ希望に満ちあふれた素敵な世界―
友達の家に向かった私は急ぎすぎて、角で知らないお姉さんとぶつかってしまった。お姉さんは言う「生きたい?死にたい?」訳も分からず生きたいと答える。
するとお姉さんはお友達は留守だという。なら「死にたい」は?お姉さんは答える。お子さまランチの旗が手に入ると。それでピンと来た。お父さんとお母さんは私に黙ってデパートに行く気なのだ。ずるいずるい!
急いで戻ろうとする私をお姉さんが止める。後悔はしないのね?と。訳が分からなかった。旗が手にはいるのに後悔なんてするわけがない。それに何があってもお父さんとお母さんが一緒だもん。
その夜、私はご機嫌だった。お子さまランチの旗が20本揃ったから。私は神様に願掛けしてたのだ。お子さまランチの旗を20本揃えたら幸せになれると。これで私、幸せになれるのかな?
―いいじゃない、奇跡の前借りがあっても、ね?
以下、感想。
葛西によるライフル射撃。「音が聞こえないから」400m以上じゃなくて「音が遅れてくるから」なんじゃないのか?とか。
だから、相手が投降したわけでもないのに雁首揃えて出てくんな。狙撃されて終わりだろ、それ(--;
部活メンバーの二つ名酷すぎ。「口先の魔術師」はともかく「かぁいいモード」「トラップ使い」「狸」ってなんだよ。「期待の新人」はしょうがないが。
「神速のレナ」「トラップマスター沙都子」「萌殺しの梨花」ってちゃんとした二つ名があるのに何故?小此木に茶番だと思い知らせるために笑い話に持ってった?
小此木は最後まで格好良かったなぁ。
羽入、オヤシロモード全開。でも、部活メンバーの前で披露しちゃって大丈夫なの?
まあ、前回の怪通信の件があるからそのノリでハッタリかましているんだと思われてるのかも?
羽入、受け止めてないよ?
今更なんだが、羽入って私服でも脇ががら空きなのね。なにかこだわりでもあるんだろうか?
爺抜きの爺。梨花にとっての欠けたカードが羽入なら、鷹野にとってのそれは富竹。にも関わらず鷹野は、今までの世界で自らそれを欠き、爺になっていたわけで。彼女もまた、この世界でようやく救われる…
ついに勝ち取った昭和58年7月。これからの明日は惨劇へのカウントダウンじゃない。希望に満ちあふれた幸せな未来―
角でぶつかった相手に「生きたい?死にたい?」とか聞かれたら普通に怖いよな(--;
「死にたい」は?「死にたいわ」だったら大変なことに。でも、そう言う選択肢ではあったんだよな。結果、美代子が帰ってきたおかげで支度に手間取り例のバスには乗らなかったらしい。
旗が20本揃ったことで起こった奇跡。それは両親が事故に遭わず、幸せな日々が続くこと。事故が起これば旗は手に入らず、旗が手にはいるなら事故は起こらない。鶏が先か卵が先か?
実は…「奇跡の前借り」の意味、アニメ見てようやく分かった(--;;;
今まで「本来、梨花が干渉できないこの世界に干渉すること」だと思ってたよ。
で、三期って何やるの?賽殺し編?でも、あの話に到る伏線、軒並み削られてるんだけど…厄醒し編みたいな補完編を入れるとか?
・総評
もうとにかく尺が足りなかった。祭囃し11話と始めに聞いたときは、どうにかなるかと思っていたんだけど…実際、美代子編まではいい感じだったんだけどなぁ。
それ以降のダイジェストぶりと言ったら(T-T)
とは言え、エピソードの優先順位は概ね間違っては居なかったと思う。問題は尺が足りなくて必要なはずのエピソードも削られてしまったこと。そのせいでどうしてこういう結論に到ったのか分からない箇所がちらほら。例えるなら数学で途中経過すっ飛ばして解だけ示された感じ。途中経過は各自で導き出せと。
鷹野の過去だけ見せてもなぁ。富竹との話があってこそ、三四の物語は完成するんじゃないかと。全26話で後二話祭囃し編に回せたらなぁ。
厄醒し編がいらなかったという声もあるけど、あれはアニメから入ってくる人には必要だし。
祭囃し編が盛り上がらなかった理由。それは原作発表時に不評だったという悪のりシーンを軒並み削ったからに他ならない気が。だって、それこそ祭囃し編で盛り上がる部分だったわけで。削って良かった部分も確かにあるにはあるけど。
私はその悪のり部分がむしろ、最後のお祭り気分で大好きだっただけに残念。
月の静寂、星の歌さんのBBSで語り合った見解としては、皆殺し編以前からやっていた人は部活メンバーを差し置いて大人達が活躍する展開が許せず、私を含め、祭囃し編まで一気にやった人は皆殺し編ラストの絶望を一気に払拭するカタルシスを感じられて悪のりを受け入れられた、という推論が。
とりあえず、DVD収録分、48時間以降、45分にしません?と無駄な希望を抱きつつ、スタッフの皆様、お疲れさまでしたと。
以下、原作比較の愚痴白字反転。
富竹の射撃講座削除。富竹の汚名返上名シーンなのに(T-T)
郭公と雛…はどうでもいいか。
空気投げ削除。はいいけど小此木のケジメは何かしら欲しかったかも。
鷹野の美代子への回帰願望削除。これは入れておかないと、ただ死にたくないだけじゃ命乞いにしか(--;
羽入がオヤシロ様として祀られるに到った伝承削除。せめて概要だけでも触れておかないと羽入の言葉に重みが足りない。
それに密接に関わっている、「神になりたくば死ね」も当然削除。単体だとただの暴言だしな(--;
オヤシロバリアーとたった一度の本当の奇跡削除。皆殺し編で雛見・ザ・ワールドは無かったけど、十円玉は弾き返してたじゃないか。「本当の奇跡」は賽殺し編に繋がると思うんだけど。
神竹削除。今までの世界で梨花と同じく、いや、鷹野に殺された数なら不動のTOPを誇る富竹だからこそ彼女を赦す権利があるわけで。それが富竹ジロウが千年の旅の末に辿り着いた答えさ。ここ富竹最大の見せ場だったのに(T-T)
赤坂にパパー♪発言削除…はいいとして、美雪との交流は見たかった(無茶言うな)
Frederica Bernkastel降臨。運命の袋小路を打ち破り、そして梨花と分離したことにより可能性が0でない限り必ず成し遂げるというその能力の全てを行使できるようになったカケラの魔女。どうやら必殺の魔女・ラムダデルタにトドメを刺しに来た模様(違
いや、ここに至る伏線ほぼ全部カットしてただろ?アニメだけじゃ意味不明だぞ?
とりあえず、背が高くなる可能性はあっても(以下略
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