ひぐらしのなく頃に解 第十九話
何かを信じると言うことは希望という名のコインを賭けるということ。負ければそのコインを失うことになる。負け続けているうちにやがて気付いた。賭けなければ負けてコインを失うこともないのだと。
胸に残ったコインは1枚きり。無意識に最後のコインを賭けてしまわないようにあらゆる勝負から逃げ続けた。いつか幸運が重なる最高の日がやってくる。その日が来るまで、僕は傍観者に徹することを決めた。
しかし、それは間違いだった。そんな日が来るなどと信じることで、僕は消極的に最後のコインを失おうとしていたのだ。そして、みんなが僕に教えてくれた。僕たちの挑むこのゲームは、参加者が多ければ多いほど、賭けるコインが多ければ多いほど勝率が上がるのだと言うことを。
何かを賭けると言うことは何かを信じると言うこと。
何かを信じると言うことは何かに関わると言うこと。
何かに関わると言うことはいると言うこと。
だから、今こそ僕はここに”いる”
梨花の遠縁の親戚として転入してきた僕をみんなは好意的に受け入れてくれた。レナに到っては僕を何度もお持ち帰りしようとして止められていたけど、僕にはそれがとても嬉しかった。
放課後、意を決して教室に戻るとちょうど部活が始まるところだった。緊張してうまく言葉が出ない…梨花の助け船を求めようとしたら、あっさり拒否された。あぅあぅ(T-T)
魅音が僕に部活メンバーの資質があるのか問いかけてくる。だから、僕は自分の覚悟を答えた。みんなに教えてもらったこと―負ける痛みに挫けず、戦い続けなければ、勝つことはできないと。
入部試験はいつもの爺抜きだった。みんな傷でどのカードが何なのか分かっている。ループの度に見てはいたが、遠くから見ているだけだったから覚えていない。こんな事なら覚えて置くんだった。涙目になっていると魅音がカードを教えてくれた。あぅあぅ、上がったのです♪
結局、圭一が不用意な一言で自爆し、ビリになった。でも、それは圭一がみんなに愛されている証拠なのですよ。なんて浮かれていたら、足を踏み外して崖から落ちてしまった。そういえば、体があったら飛べないのを忘れていたのですー(フェイドアウト)
崖下に落ちた僕を偶然そこにいた富竹と鷹野が介抱してくれたらしい。鷹野の顔を見た瞬間、僕は全てを思い出した。慌てて目を伏せる。抑えきれない感情が表情にあふれ出ている自覚があった。こんな顔を「敵」に見せてはいけない!
何と言うことだろう。梨花は鷹野が黒幕であることはおろか、みんなで協力し運命をもう少しで打ち破れたあの世界のこと自体を覚えてなかった。意識を保ちながら腹を裂かれる苦行は、梨花に記憶をもたらさず、逆に忘却をもたらしたのだ。こんな皮肉はなかった。
でも、僕は全てを覚えている。誰が敵で誰が味方かも。梨花が忘れているならみんな僕が教えてあげるのです。そして、今度こそみんなで運命を打ち破るのです!多分、これが最後の世界だから。僕も全力を尽くすのです。無力な神ではなく、仲間の一人として!!
その頃、かつて無駄だと思いながらも蒔いた希望の種が静かに芽吹こうとしていた。赤坂衛―かつて雛見沢を訪れた時、梨花が逃れ得ぬ運命を嘆いたことをこの世界の彼は覚えていた。そして、どこからか圧力がかかって中止せざるを得なくなった公金横領の資料の中に「入江診療所」の文字を見つけて、大石に会いに来たのだ。
今日は月に一度の健康相談の日。入江は朝からやたらにテンションが高かった。そんな入江に怯むことなく梨花は自分が死んだときに何が起こるのかを訊いた。
緊急マニュアル34号。女王感染者の死によって起こる集団発症。それを防ぐという名目で行われる、雛見沢全住民の皆殺し…梨花の死後にそんなことが行われているなんてちっとも知らなかった。しかし、それで鷹野に何の得があるのだろう?
雛見沢症候群全容解明に全てを賭ける鷹野にとってメリットがないと入江は答えた。
鷹野が自暴自棄になって自らの手で全てをぶちこわしたいと思ってる?そんな動機で100年もの間僕たちを閉じこめ続けていられた訳がない。もっと強い意志が働いているはずだった。
梨花は自分の描いている漫画の設定として現状を皆に説明した。そして問う。納得の出来る黒幕側の動機を。それに対して魅音はあっさりと解を示した。黒幕の組織にに派閥があって一方の派閥が、もう一方の派閥を失脚させようとしているのだと。
そして、「狙われている女の子」がどう戦えばいいのかも。
土地勘のある友達、武器を扱えるベテラン、そしてトラップの名手…それは全て部活メンバーの中に揃っていた。みんなで戦えば、運命はきっと打ち破れる。そんな希望が満ちあふれてくる。みんな、もっともっとアイデアが欲しいのです。もっともっと教えて欲しいのです!!
実体化した羽入。それを見て見かけたことがある気がするというレナ。すぐ側で私たちが遊んでいるのをずっと見ていた。でも見ているだけで仲間に入れなくって…
だから仲間になれて良かったねと語る彼女は正確に羽入の心情を理解していた。
…そんな真面目な台詞も亀甲縛りじゃ台無しだけどな。って、まるで拘束になってねぇ!!
崖から転げ落ちて気を失っている羽入、かぁいいよう。おっ持ち帰りー♪
記憶継承に失敗していた梨花。あくまで私論だけど、意識を保ちながら腹を裂かれるという苦行を選択したからこそ、その苦痛により、より大きく記憶が切り裂かれてしまうという皮肉な結果になったのではないかと推測。でも、それを選択したからこそ羽入はそれを覚えていられたのだと思うのです。
前回の最後まで覚えていたはず、という指摘については…納得できる説明はしてくれるんですよね?アニメスタッフの皆様。
原作やっている人間なら脳内補完で整合性付けられなくもないけど(--;
村の黒幕として君臨するお魎、そして園崎家を見てきたからこそ、組織が一枚岩足り得ない、足の引っ張り合いなのだと実感と共に知っている魅音。だからこそ、彼女は”東京”の内情を看破出来た。そして、それは相手によって名前を使い分ける「野村」によって証明されている。部活メンバーの将・園崎魅音面目躍如。これまではヘタレなところばかり目立ってたしなぁ…ガンバレ、魅音。超ガンバレ(笑)
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