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2007/05/03

ひぐらしのなく頃に祭 偽TIPSその15 カケラ紡ぎの最後に

 澪尽し編とPC版の祭囃し編と賽殺し編をクリアしてないとネタバレになるわね。それと、私はこれから比較をするつもりだけど、どっちが優れてるとか劣ってるとか言うつもりはないの。勘違いした犬さんに噛みつかれるのは勘弁願いたいわね…
                                    Frederica Bernkastel




 まず、私は祭囃し編と賽殺し編が一つになって初めて一つのカケラになるのだと思っている。同様に、澪尽し編はオフィシャルガイドブックの言祝し編と一つのカケラになるのかも知れない。それを前提にするわね。

 祭囃し編は、実体化した羽入と共にみんなで力を合わせ、それでも足りなかった力を遅れてきた英雄・赤坂に補ってもらって、運命を打ち破る物語。しかし、梨花は皆殺し編の世界の記憶を丸ごと欠損していたために赤坂に頼り切り、成長出来なかった。
 だからこそ、賽殺し編でフルデリカ・Bernkastelと決別し、魔女から「その世界の梨花」に戻る必要があった。

 澪尽し編は、大人達にサポートしてもらいながら、圭一を先頭に部活メンバーが真っ向から運命に勝負を挑み、それを打ち破る物語。梨花が皆殺し編の記憶を継承していたために、羽入は梨花から離れ、梨花の成長を促した。そして、羽入は梨花の前から姿を消し、雛見沢の守り神に戻った。でも、羽入はきっと満足だったに違いない。

 個人的な好みで言えば、私は誰一人欠けることなく大団円を迎え、羽入も含めたみんなで幸せな未来を描き続ける祭囃し編の方が好き。それに沙都子の言葉を借りれば、「奇跡は最後の最期にほんの一つ、ささやかに」が美学だしね。でも、澪尽し編の方が優れていた部分もたくさんあるし、それを否定したりはしない。
 だって、どちらも梨花が懸命に生き、運命を打ち破った、とても綺麗なカケラ。古手梨花が到達した可能性の一つなのだから。

 羽入の過去が矛盾していることは大した問題ではないわ。梨花と羽入が6年前以前に戻れなくなった後も、赤坂と雪絵の運命がその世界ごとに変わっていたように、羽入の過去のカケラも羽入が辿ってきた過去の可能性の一つ。祭囃し編と澪尽し編は、使ったカケラが違ったのね。まあ、強固な意志の下に決定された運命は一つに収束していくものだけど。

 初めに言ったけど、これはあくまで個人的な嗜好であって否定したいとか同意して欲しいとか強制している訳じゃない。と前置いた上であえて言うけど…
 私はあんな羽入は見たくなかったわ…鬼と化して村人を虐殺する羽入なんて。あなた、その辺について言うことはある?

 あぅあぅ…記憶にないのです(T-T)

 あ。あなた、祭囃し編の方の羽入?澪尽し編の方の羽入は?

 多分、雛見沢の守り神が忙しいのですよ。でも、あの僕も桜花を大切に思っていたからこそだと思いたいのです。陸と桜花を愛する気持ちは僕と変わらないはずです。だから、桜花に手を上げたとは思えないのですよ。それに僕も桜花に酷いことをしてしまったので、彼女を責めることは出来ないのです…

 宇宙人だとか、高位分子生命体云々は?

 梨花ならともかく、僕より上位の神であるあなたに僕が何を答えればいいのかは分かりませんが、同じ羽入という神格を有していても、多分、別個の生命体なのだと思うのです。
 それに僕は梨花やみんなと一緒に部活をしたいのです。受肉するたびに命の危険を冒していては、身が持たないのですよ。あぅあぅ…

 そう思っていた方が無難でしょうね。同じだと思う方が無理があるし。いえ、その観点で言うと大量の力を消費はするものの受肉自体に命の危険のないあなただから、仲間の一員となって共に戦い、そしてその先も共に生きていくという選択が出来た。
 一方のあなたは実体化に命の危険があったから、オヤシロ様として全力を尽くし、そして、本当のオヤシロ様として梨花だけでなく村の全てを見守っていくという選択をした。

 付け加えるなら、梨花が記憶の継承に失敗していたから、それを覚えている僕は梨花の側を離れるわけには行かなかったのです。だから、梨花の成長を促すために僕は全てが終わった後に梨花を諫めなければならなかったのですよ。
 もう一方の僕は、梨花が記憶を継承出来ていたから、梨花から離れて梨花の成長を促すことが出来た。そう言うことだと思うのです。

 あなたの過去のカケラと梨花の記憶継承…それが祭囃し編と澪尽し編の世界をわける決定的な違いになったようね。私は貴女の方が好きよ。村人の争いを収めるために、全ての罪を背負って鬼として討たれることを選んだ貴女が。

…そのために結局、桜花に罪を背負わせてしまったのです。桜花にはいくら謝っても足りないのです。

 それは、圭一達と同じよ。罪を忘れず、それを糧に成長したからこそ、桜花は立派に鬼ヶ淵を治めたし、その子孫達が努力したから貴女も再臨する気になったのでしょう?
 そして、その思いは澪尽し編の羽入も同じはず。過去がどうあれ、今のあなたを否定することにはならない。

 それが仲間達が到達した結論でしたね。梨花に偉そうなことを言って、僕もまだまだ未熟なのです…

 個人的なことを言わせてもらえば、澪尽し編で中途半端に祭囃し編のテキストを使ってしまったばっかりに、これが全く別の可能性の物語だという明確な分化が出来なかったのではないかしら。似ている箇所や展開はあっても全文描き卸しであれば、無理に一つの世界にまとめようなんて考える人ももっと少なかったと思うし、もっと純粋に比較出来たと思う。
 祭囃し編は英雄と最後の奇跡で運命を打ち破る物語なら、澪尽し編は仲間達の力を結集して奇跡に頼ることなく運命を打ち破る物語になっていて欲しかったとも思うわ。

 澪尽し編も祭囃し編も数多あるゴールの可能性の一つ。他にもまだまだゴールの可能性のあるカケラは紡がれるかも知れない。
 現に今も、私と同質の力を持つ神が、もしくは悪魔の脚本家達が、数多のカケラを紡ぎ、そのそれぞれのカケラの世界で梨花が運命を打ち破ろうとし、また、打ち破った世界を満喫している。この偽TIPSの世界もそんなカケラの一つ。

 そうして紡がれたカケラ達はみんな輝いている。あなたも気が向いたら、カケラを紡いでみてはどうかしら。それはきっと、あなたにしか出せない輝きを放っているはずだから…
                                    Frederica Bernkastel

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