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2007/05/02

ひぐらしのなく頃に祭 偽TIPSその14 澪尽し編2

 澪尽し編をクリアしていないとネタバレが実に危険性なのです。そうなったらかわいそかわいそなのです。
 もうすぐ終わる。全部終わる。そう、……ひぐらしのなく頃に。






みんなで力を合わせよう。
 私たちは最高の仲間なんだから。
思う限りの全力を尽くそう。
 私たちは最強の部活メンバーなんだから。
辛いときには励まし合おう。
 嬉しいときは笑い合おう。
苦しみは人数割りになり、
 楽しみは人数倍になる。
信じる気持ちがあれば
 必ず奇跡は起こせるから。
                                    Frederica Bernkastel

 富竹が惨劇を回避してくれることを信じて、私は仲間達と共に綿流し祭を楽しんだ。沙都子がいないのは寂しいが、代わりに夏美で遊ぶことが出来た。来年も来てくれればいいのに。

 綿流しの直後、圭一が川の中で発見した者。それは紛れもない羽入だった。あんた、今まで一体どこに!聞きたいことは山ほどあったが、今は消耗しきっている羽入の手当の方が先だ。羽入を圭一に負ぶってもらって、とりあえず、私の家へ…
あれ?どうして圭一は羽入が見えているに留まらず、触ることすら出来るの?

 そんな私の疑問に答えることもなく、羽入は再び姿を消した。何故なの、羽入!?理由くらい説明しなさいよ!!

 結局。この夜、富竹は行方不明になり、鉄平とリナの死体が変死体として発見された。鉄平は富竹の代わりだろう。それは富竹が無事に逃げ切った証と信じたい。少なくとも富竹を鬼隠しにする理由はないはず。

 ここまでくれば、私の話も随分と信憑性を持つはずだ。いや、このタイミングが最初で最後のチャンスだろう。ここから先は時間との勝負だ。私は入江に全てを打ち明けた。

 何とか入江を説得することは出来た。しかし、その中で知った事実はあまりにも衝撃的だった。三四号文書…終末作戦…私の死はそのまま雛見沢の死だった。私と仲間達の運命は一蓮托生。初めから一つに繋がっていたのだ。打ち明けるかどうかなんて選択肢は初めからなかった。これは打ち明けて、皆で協力して打ち破るべき運命だったのだ!

 あとは仲間達にも打ち明けて、万全の策を練るだけ…そう思った矢先に、悟史のことを知った詩音が暴走した。全く、あのグギャリオンめ!空気読めなさ加減はやっぱり魅音と双子だけあったと言うことか?沙都子に「ねーねー」と呼ばれて、あっさり回復する辺りも含めて…

 沙都子が目覚めなかったらここで詩音に皆殺しにされるところだった。やはり悟史がらみの詩音の意志の力は鷹野の意志の力を凌駕するのかも知れない…恐ろしい。

 詩音からもたらされた情報で、私たちは策を組み上げた。詩音の夢はただの夢じゃない。それはきっと以前の世界の記憶のカケラ。その世界で私をその手にかけた詩音でしか知り得ない情報…私たちのみならず、雛見沢の命運を賭けた戦いが始まる。

 綿密な計画の上で行動している鷹野と山狗。その裏をかくには私たちは常に先手を取らなければならなかった。なのに、慎重を期す余り、私たちは奴らに先手を打たれてしまった。私の目の前で沙都子がさらわれてしまったのだ…ここまで来て沙都子を危険にさらすことになるなんて。でも、ここで私が捕まったら全てが終わってしまう。沙都子、必ず助けに行くから、待っていて!

 しかし、村の皆の態度はこの期に及んでも冷たかった。彼らは未だにルールZに囚われていたのだ。協力してくれないどころか、部活メンバーのみの突撃すらも否定した。沙都子一人と診療所の大勢の人質の命を引き替えに出来ない?沙都子が無事解放される保証がない?私たちは自分の命に責任を持ってない?お前ら、理由をつけて沙都子を見殺しにする気なんだ!邪魔をするな!!

 そんな中、魅音が茜に楯突いた。あの魅音が比喩でなく本当の意味で命がけで…下手したら魅音はこの場で死んでいた。誰もがそう思っただろう。ここまでしないと面子が立たないと言うのだから園崎家というのはつくづく大変だと思う。魅音も普段は臆病なくせに、限界を超えて追いつめると暴走するのか…いえ、圭一のためね。愛する人のために…やはり詩音と双子と言うことか。まったく姉妹揃って、もとい母娘そろって無茶をしすぎだ。

 ともかく、魅音と圭一の演説のおかげで、村を上げて沙都子と診療所の人質を救出することになった。鷹野に山狗がいるなら、私には仲間達と鬼ヶ淵死守同盟がいる。村全体が私の味方だ。もう負けたりするものか!

 しかし、鷹野の力は想像以上に強大だった。別働隊は看破されて足止めされ、その上、吸い込んだだけでL5を発症するアンチワクチンH173-02…そんなものまで用意していたなんて。圭一が奇跡を見せ、なんとかその場を脱出して裏山に逃げ込んだが、私の心は絶望の底に叩き込まれていた。さっきの信号弾で散布されてしまったのだとしたら、もう雛見沢は…

 絶望に苛まれ、もう逃げる気すら失った私の目を覚ましてくれたのは沙都子だった。私が沙都子にかけた言葉は偽りなんかじゃない。今度はそれを私が証明する番なんだ。沙都子が差し伸べてくれた手を私は手を伸ばしてしっかりと掴んだ。

 沙都子が裏山に仕掛けた手加減無しの本気トラップは山狗にも十分通用するものだった。それを部活メンバーが最大限に活用する。圭一とレナが縦横無尽に走り回り、自身を囮にトラップに誘い込みつつ個別撃破、沙都子が全体の戦況を把握し、魅音が司令官として指示を飛ばす。理想的なフォーメーションだった。私は足をくじいてしまったために本陣に隠れているしかなかった。情けない…

 私は鷹野の事を考えていた。強固な意志の力で私を運命の袋小路に追いつめていた仇敵。それをようやくみんなの力を借りて打ち破りつつある今、ようやく私は気付いた。鷹野も私と同じなのだと。鷹野を救ってやれないだろうか?

 そう思い立った私の目の前にあの子が…羽入が現れたのだ。

 羽入はいなくなった訳じゃなかった。ずっと私たちと一緒に全力で命がけで身を尽くして戦っていたのだ。なら、何故、私に内緒で?

 羽入の今までの態度は、私に反発させ行動させるためだった。そして、気付いた。私が羽入に依存しきってしまっていることに。だから、私の前から姿を消した。私を成長させるために。
 羽入の姿は私自身を映す鏡だったのだ。私が羽入に感じていた苛立ちはそのまま、自分に対する苛立ちだった…ようやく私はそれに気付いた。

 私と鷹野は同じコインの表と裏。そして、だからこそ私たちの決着は私たち自身の手で直接つけなければならなかった。別に鷹野を哀れんで最後のチャンスを恵んだ訳じゃない。こればかりは私自身の手で勝ち取らなければならない。それが運命を打ち破ると言うことなんだ。

 私の望む奇跡。それは同じコインの表と裏が同時に出ること。でも、最後くらいそんな奇跡を起こせても良いでしょう?

 私の望む世界。それは仲間達が一人も欠けず幸せに過ごせる世界。ジョーカーを押しつけあうババ抜きじゃない。最後に残ったカードも、抜いていたカードを戻せば敗者のいなくなるジジ抜きなんだ。鷹野、あなたはジョーカーじゃない。

 私はついに運命を打ち破ったのだ。

 なのに。鷹野をかばって羽入が撃たれた。こんなバカなことがあるか!あなたがいなくちゃ私は…約束したじゃないか!一緒に昭和58年7月の青空を見上げようって!!その先もずっとずっと一緒に幸せに過ごそうって…なのに何で自分がジョーカーだなんて言うの、羽入!?

 羽入は光に包まれて消えていった。でも、その最期の表情は穏やかで、幸せそうで…

 私がこれから先、仲間達と共に幸せに暮らすこと。それが羽入の望みなら、私は全力でそれに応えよう。そして、羽入が胸を張って自慢出来るような者になろう。

 だから、見守っていてね、羽入。

あなたがいたから
 私は今まで頑張ってこれた。
あなたがいたから
 私は今まで戦ってこれた。
あなたがいたから
 私は今まで生きてこれた。

あなたがいなくても私は頑張ろう。
あなたがいなくても私は戦おう。
あなたがいなくても生きていこう。

それがきっとあなたの望みなんだから。
それがきっとあなたへの恩返しなんだから。
それがきっとあなたが私に示した澪標なんだから。
                                    Frederica Bernkastel

―えぇ。ボクはずっとあなたを、この雛見沢を見守っていますのですよ。

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