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2007/04/26

ひぐらしのなく頃に祭 偽TIPSその12 皆殺し編2

 皆殺し編をクリアしていないとネタバレが実に危険性なのです。そうなったらかわいそかわいそなのです。
…未来を知ることが良いことだなんてただの幻想なのですよ?






井の中の蛙は大海を目指す。
 夢を力に壁を登る。
井の中の蛙は大海を目指す。
 希望を胸に川を下る。
井の中の蛙は大海を目指す。
 知らなかったの?蛙は海では生きられない。
                                    Frederica Bernkastel


 
富竹と鷹野を守るために私は思いつく限りの全ての手を尽くした。しかし、それでもダメだった。本人達に危機感が足りてなかったのが言葉通り、致命的だったのだろう。未だ正体を見せないルールYは、相当強大な意志で組み上げられている。そんな生半可な気持ちでは到底打ち破れないのだ。

 しかし、私が講じてきた策は決して無駄ではなかった。山狗という強固な壁が私を守る防衛線となってくれることの確約を取れ、更に、この世界では大石と警察も私の味方だ。今回の私は今までにない強固な守りを得たのだ。

…そう思っていた。でも、朝、目を覚ましたとき、私は悟ってしまったのだ。今日が私の命日であると。これだけの守りを固めてなお、私は殺される?羽入はそれを肯定した。こんな時でも嘘の付けない羽入を恨むのは逆恨みという物だと分かってはいても、やはり恨み言の一言も言いたくなる。

 仲間達は頼れなかった。誰も欠けることなく昭和58年7月を迎えるためには、彼らを危険にさらすわけにはいかない。そんな私の思い違いを沙都子が、圭一が、レナが、魅音が、詩音が正してくれた。いつまで私は魔女気取りだったんだ!私は…いえ、ボクは、このかけがえのない素晴らしい仲間達と共に古手梨花として戦わなきゃいけなかったんだ。

 ボクはみんなに全てを打ち明けた。鷹野のスクラップ帳並とも思えるこんな突拍子もない話を仲間達は何の疑いもなく信じてくれた。そして、話している内にボク自身の考えも整理されていき、話し終わる頃には、ボク達の敵は山狗だと全員の見解は一致していた。
 一人であんなに悩んでも出なかった答えがいとも簡単に…ボクの仲間達はなんて頼もしいんだろう。

 大石により鷹野の死体も偽装であると判明し、大石が来たら、鷹野と山狗への対抗策をみんなで相談するつもりだった。でも、大石はいつまで経っても現れなかったのだ。

 大石の代わりに来た刑事二人が不寝番をしてくれることになったので、今日は解散することにした。山狗は陽の当たる場所を嫌う。警察がいるのに踏み込んでは来ないだろう。それに、ボクはもう、殺される予定時間を超えて生きているという確信があったのだ。

 しかし、そんなボクの楽観を、羽入がたった一言で打ち砕いてしまった。その時が来たのです?バカを言うな!みんなのためにも絶対に今日死ぬわけにいかない!!

 沙都子を助けてくれなかった時の山狗の言い訳をボクは鵜呑みにしていた。いや、違う!奴らははっきり言っていた!ボクが失念していただけ…山狗は陽の当たる場所に出られないわけじゃない。それには相応の準備とタイミングが必要というだけ。そして、奴等自身の目的のためにすべてのお膳立てを整えて、今日、ボクを捕らえにきたのだ!

 ボクと沙都子は逃げた。しかし、転んだボクをかばって沙都子が…

記憶を持ち越すために沙都子を見捨てる or 記憶を諦めて沙都子を助ける?

 考えるまでもあるものか!沙都子を見捨てるなんて出来るわけがないじゃないか!!

 その絶体絶命のピンチの中に、乱入してきた影…それはなんと圭一を筆頭にした仲間達だった。帰り際に怪しい連中が潜んでいるのを見かけて、それを見張っていたというのだ。圭一はどうにもならないはずの事態をまたしても打ち砕いて見せたのだ。
 あぁ…圭一が、仲間達が一緒ならきっと!

 羽入!これでも信じないと、期待しないと言うの!?もういい。あんたはそこでボク達が勝利する姿を見ているがいい!!

 個にして最強、揃えば無敵の部活メンバーは山狗と互角の戦いを演じた。6対6。一人が一人を倒して車を奪う!ボク達は最後の突撃を敢行した。その瞬間―時間が凍り付いた。

 身を潜めていた七人目・鷹野の放った弾丸が…あっさりと、本当にあっさりと圭一を、ボクをずっと照らし続けていたまぶしすぎるほどの希望の光。その源を砕き、消した…そして、魅音が、詩音が、レナが、沙都子が…

 ボクはこの記憶を失わないために、意識を保ったまま腸流しを受けることを選択した。1分1秒でも長く、意識を保ち、この記憶を刻み込むんだ!仲間達を殺し、ボクを殺すこの女の顔を、狂気に歪んだこの顔を決して忘れるな!!

 傍らで号泣しながら、それでもボクの最期を決して目をそらすことなく見つめている羽入。バカね。この時に備えてあなたは心を痛めないように過ごしてきたんでしょうに…絶望の刃に切り裂かれてズタズタになって、希望も期待することすらも怖くなってしまった可哀相な羽入の心。ようやくボクはそれを本当の意味で理解した。

 気付けば、仲間達がボクを囲んで見下ろしていた。最期まで戦い続けるボクをみんなは励ましてくれた…あぁ、ボクは最後までこんな素晴らしい仲間達に囲まれて逝けるのだ。こんな幸せなことはない。至れなかったけど、みんなで全力を尽くした。悔いはなかった…

 でも、レナは言ったのだ。全力を尽くさなかった、信じなかった人がいた。だから奇跡は起きなかったのだと。相手は七人だった。こっちも七人なら負けなかったと。その目は羽入を見つめていた。レナは見えなくても、話せなくても、羽入がそこにいることを知っていたのだ…

 こういう時のレナは容赦がない。厳しく羽入を糾弾した。でも、そのレナの厳しさは彼女が相手を本当の仲間だと思っている証だと言うことを、数多の世界でボクは知っている。そして、おそらく羽入も…

 いつの間にか、ボクは仲間達と並んで自分の体を見下ろしていた。そうか、ボクは死んだんだ。ボクの死体が、今回の世界が足下の遙か下、遠く離れていく。同時に視界も闇に包まれていった。それでも、ボク達はお互い手を取り合って、天に昇っていった…


 今までで最高だったカケラ・皆殺し編の世界はこうして幕を閉じた。梨花の言うように鉄平の帰宅すらも、仲間達の絆を深めるために必要なイベントだったことを考えると、舞台としてはこれ以上ない好条件が揃っていたのだ。にも関わらず、至れなかった…

 初めから何も期待しない、諦めて、ただただ幸運の重なる「いつか」を待っている羽入。そんな羽入に梨花は苛立ち、反発し、でも、最後に彼女がどんなに深く傷ついていたかに気付き、肯定した。しかし、それではダメなことをレナは指摘した。

 ちょっとつまずいては、すぐに諦めて、次の世界に希望を託し逃避していた梨花と同じように、羽入も自分が傍観者だと言い訳をすることで逃げていたのね。

 かつては神として奇跡を起こしていたはずの羽入。彼女がいわゆる神通力を失ったのは絶望し、諦め、傍観を始めたからではないのかしら?真相は分からないけどね。

 次の世界なんて考えず、常にこの世界で最善を尽くす強い意志。それが必要なのだと梨花は気付いた。果たして、羽入は自分は傍観者などではなく、この世界の一員なのだという自覚は持てたのかしら?

 ともかく、梨花と羽入は再び時を巻き戻し、昭和58年6月の袋小路を打ち破る準備を始めた…鷹野が真犯人と分かったとはいえ、未だ二人が知り得ない鷹野の目的。その真相に至り、今度こそ、その野望を阻止し、昭和58年7月その先の未来にたどり着けるのかしら?ワインでも飲みながら見守ることにするわ。

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コメント

こんにちわ、キャミンといいます。
記事読みました。全てPS2のリカ視点のみの内容なのでしょうか?
ニコニコで最近、観ております。なにか面白そうなアニメないかアニメブログを彷徨っています。

また遊びに来ます。

投稿: キャミン | 2007/06/09 13:26

>キャミンさん

 はじめまして。
視点は最初は原作のFrederica Bernkastelだったのですが、だんだんPS2梨花になってきて、この記事で完全にPS2梨花ですね。でも、梨花の知り得ないところはFrederica担当です。

 またのご訪問をお待ちしております♪

投稿: 藤ゆたか | 2007/06/09 17:10

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