ひぐらしのなく頃に祭 偽TIPSその10 罪滅し編
罪滅し編をクリアしていないとネタバレの危険性があるのです。そうなったらかわいそかわいそなのです。
…あなたの選択に任せるわ。どうせもうすぐ終わる世界だもの。
私には幸せになる権利がある。
だから私は努力する。
私には幸せになる権利がある。
だから私は死力を尽くす。
私には幸せになる権利がある。
だから私は命を賭ける。
私には幸せになる権利がある。
だから私は幸せを掴むんだ。
Frederica Bernkastel
生きて姿を現そうと死体が打ち上げられようと不幸の前兆である深海魚・間宮律子ことリナ。私にとってはどちらかと言えば生きている方がありがたい。この女が死んでしまったら、鉄平が帰ってきてしまうのだから、それに比べれば遙かにマシといえる。ついでに雛見沢にも近づいてくれなければ最高なのだが。いっそ、命が惜しかったら雛見沢に、竜宮家に近づくな、と言えたらどんなに楽なことか。
チェックメイトではないとはいえ、この女の存在は私を追いつめる一手となるのだから。
大事な仲間であるレナの惨劇を止めたいという思いはある。しかし、レナは父親とリナの事を家庭内の恥だと思い、秘密裏に事を進めてしまうため、私には事の成り行きが分からず手出しが出来ない。例え、出そうとしたとしても私が何故それを知っているのか説明が出来ない上、逆にレナを追いつめてしまうことになりかねない…傍観するしかないのがもどかしい。
結局、レナはいつも通りに鉄平とリナを殺害。鉄平を一緒に殺してくれるのは不幸中の幸いだ。これで沙都子に直接危害を加える奴が消えるのだから。その点ではレナに感謝しても良いかも知れない。
せめて、事件の発覚だけでも阻止したかったが、魅音の意志は強く、ゴミ捨て場での宝探しは決行されてしまった。私の拒否の意志が足りなかったですって?あれ以上拒否したら、私の方が恐がりになってしまうでしょう!?沙都子を怖がらせて断念させようとした作戦が裏目に出たのは誤算だったわ。
レナに悟史を見捨てたと断ぜられて私は何も言えなかった。言えるわけがない。自分のことで精一杯だった、なんて言い逃れで私の罪は滅ぼせない。ましてや沙都子のためだったなんてお為ごかし…くすくす。なんだ、レナが鉄平を殺してくれて感謝していた私はまた同じ事をしているんじゃないか。この結果も当然か。
幸せを掴むためにあらゆる努力を惜しまなかったレナ。その点に置いて私はレナを尊敬してやまない。レナのように強い意志が私にもあれば…竜宮レナの一世一代の頑張り物語を私が否定出来るわけがない。それどころかその姿勢は私の理想なのだから。
圭一の演説によって仲間としての結束を深めた私たち。あとはレナの心の傷が癒えるのを待つばかりだった。しかし、破滅の種は既に鷹野によって蒔かれていて、それは大石によって芽吹いてしまった…ちっ、相変わらず余計なことをする奴らめ…
魅音が例によって誰にも言わずに気を利かせたおかげでレナの疑心暗鬼は完成してしまった。あとは惨劇に向かってまっしぐら。魅音に悪意はないどころか善意なのは分かっているし、結局、魅音自身にそのツケが返ってきているから責めはすまい。
<皆殺し編準拠ネタバレ注意ここから>
あぅあぅ。僕に任せるのです。茨城の時みたいにレナを救ってみせるのです!
…期待せずに待ってるわ。
あぅあぅあぅ!レナが、レナが僕をバケモノ呼ばわりしやがったのです!恩知らずにも程があるのです!!だから、ちょっと怖がらせてやったのですよ。もう、レナなんか知らないのです。
…あんた、悪化させてどうするのよ。しょうがないわね。ダメ元で私が行って来るわ。
大丈夫よ。目明かし編みたいなヘマはしない。あんなの私もこりごりだもの。
<皆殺し編準拠ネタバレ注意ここまで>
レナが私が「古手梨花」ではないと見破った。こんな事は初めてだ。面白い。少しサービスしてやろう。クスクス…
無論、こんな事をしても意味はない。それどころかレナの仲間である「古手梨花」に徹した方がレナが私の言うことを聞いてくれる確率は高いはず。でも、こんな機会は滅多にないから、私は面白い方を優先した。悪い癖だとも思うが、こんな事でもなければやっていられない。どうせ、もうすぐ終わる世界だし、それなら楽しんだ方がいい。
そして、やっぱりレナは私の救いの手を拒否した。さようなら、「この」竜宮レナ。「次の」竜宮レナでは仲良くしてね?
私は「この」竜宮レナに興味を失った。彼女はもう、私を爆死させる役目を持った駒…ただそれだけの存在。「次の」竜宮レナとは関係がない。圭一や詩音が前の世界で何をしたとしても次の世界の彼らとは関係がない、そう思っていた。だから、転入前の圭一が何をしたとしても関係がない。むしろ、そんな話をされても困る…私はそれを赦す権利がないし、その罪がなければ圭一が転入してこないのだから、私にとっては都合が悪いという私の事情を思い出して、かえって気分が悪くなる。
しかし、圭一は奇跡を起こした。あるはずのない鬼隠し編の記憶を呼び覚ましたのだ。その罪を滅ぼそうとレナのために戦う覚悟を決めた圭一の姿は、諦めていた私に再び戦う力を与えた。
だが、私が知っているのは「爆死する」と言うことだけ。キッチンタイマーの位置を知っているわけではなく、下手に探してレナと鉢合わせになった日には目も当てられない…結局後手に回るしかなかった。圭一とレナに固く縛られていると見せかける程度の偽装が精一杯。
圭一が偽装された目覚まし時計に引っかかった瞬間。この致命的な瞬間こそが、レナの目が圭一に向き、教室への注意が疎かになる瞬間でもあった。なんとしてもここで沙都子がキッチンタイマーの場所を割り出し、圭一がそこに向かう時間を稼がなければならない。一分も有ればきっと沙都子はその場所を割り出してくれる。それまでに私がレナに殺されなければいい。勝つ必要はない。足止め出来れば十分。それを肝に免じろ、梨花!
「遊んであげるわ、おいで鉈女…!」
目的は達成した。でもやっぱり悔しい…肉体年齢があと5歳もあれば。これは今回に限ったことではないが…
外に出てみれば圭一とレナが屋上で大立ち回りを演じていた。月を背にじゃれ合う二人はとても美しかった。こんなのは初めてだ。私の努力は無駄ではなかったのだと実感して私はずっとそれを眺めていた。そればかりか、圭一は今まで私がどうしてもうち破れなかった惨劇を打ち破りすらしたのだ。この衝撃は計り知れない。
一つ二つの世界の、それも断片程度の記憶しか持たない圭一が掴んだこの結末は私にとってとてもまぶしい物だった。この圭一と一緒ならもしかしたら…
諦めないでもっと頑張っていれば良かった。いや、今からでも遅くはない。仲間達と一緒に今度こそ私は7月を迎えるんだ!そして、圭一のように、私を捕らえ続けていた悪魔達をあざ笑ってやる!!
…その結果がどうなったのかは言わずに置くわね。
閑話休題。
この祭版罪滅し編は原作版罪滅し編と比べて随分とカットされているところがある。それ自体はPSの倫理規定があるのだし、仕方のないこと。でも、それを修正し切れていないせいで整合性が取れてないところがあるのは残念。レナの傷口から湧きだした「モノ」をぼかそうとしているのに、後で「蛆湧き病」と明言していたり、不特定多数への通り魔なのに、「梨花ちゃんや沙都子ちゃんに教えてあげなくちゃ」だったりね。
そういえば、「見物なのですよ」に「けんぶつなのですよ」と声が当ててあったけど、前後の文脈から考えると「みものなのですよ」なんじゃないかと思うところがあったわ。誤字はよくあるけど誤読は珍しいかも?
そういえば、「竜宮レナの一世一代の頑張り物語」宣言がカットされていたような…読み飛ばしちゃったかしら?
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