神様家族 第十三話
久美子を自分の部屋にかくまった佐間太郎。しかし、フミコが来襲し、ママさんがその凶刃に倒れてしまう。フミコに殴りかかろうとする佐間太郎。その目は悪魔のように赤く染まっていた。しかし、ママさんは分身で、誰の胸の中にも悪魔はいる。怒りに心を染めてはダメ。説得するの。ラブ・アンド・ピース!と佐間太郎を説得。
しかし、佐間太郎には為す術もなく、テンコを人質に取られ、久美子を連れ去られてしまう。
フミコの言うとおり、公園に出向いた佐間太郎。フミコは久美子に剣を持たせ佐間太郎を殺させようとするが、久美子はフミコの腹にその刃を突き立てる。
久美子をなぎ払い、剣を佐間太郎に投げよこすフミコ。しかし、佐間太郎はあくまで説得を続ける。その間にもフミコは佐間太郎を嬲るように攻撃を続け、佐間太郎を助けに来たテンコもズタボロに。
テンコが倒れたのを目の当たりにし、剣を取った佐間太郎。それを見たテンコは悪魔の弱点は胸。よく狙え、と告げるが、佐間太郎が剣を突き立てたのは自分の胸だった。
怒りに心を染めちゃダメだ。と自分の胸に住む悪魔に向けて剣を突き立てた佐間太郎。それを見てフミコは苦しみだし、そして光となって消えていった。しかし、佐間太郎も無事には済まず、その場に頽れることに。
佐間太郎を救うには奇跡を祈るしかないと久美子に告げるテンコ。自分は悪魔だから、と戸惑う久美子だったが、その時、久美子の背中に真っ白な天使の翼が。二人の天使の祈りで佐間太郎は意識を取り戻す。
かつて、人間に恋した天使がいた。二人は結婚し、子をもうけたが、赤ん坊の背中に翼が生えているのを見た男は天使の前から姿を消した。男に裏切られた天使の心は怒りに染まり、悪魔に身を落とした―それがフミコだった。久美子は元々天使だったのだ。
今回の件も、久美子を完全に悪魔にする総仕上げと佐間太郎を悪魔に落とすのが目的?魂だけが目的なら、殺す機会はいくらでもあったし。
そして、地上に残るというテンコの意志を確認したスグルは天界に。それを出迎えたパパさんは、新人の天使見習いを紹介する。その名はフミコと言った…
スグルがテンコの父というのは予想範囲内かな。兄辺りかなとも思ったけど。ところで、天使って豚の貯金箱だの蚊取り線香だのがデフォなの?
フミコすらも救ってしまったパパさん。さすが全知全能の神…門を封じられたとき、不甲斐ないとか思っちゃってごめんなさい。
・総評
最初は思い切り甘やかされたおぼっちゃまだった佐間太郎。久美子への恋を機に過保護から脱しようとしたことも、初めは恵まれた者の気まぐれレベルだった。
でも、佐間太郎は着実に一歩一歩成長していき、いつしかお目付役であるテンコが必要なくなる程のものに。それは謀らずも佐間太郎とテンコが一緒にいる大義名分を奪われることを意味していた。二人がこれからも一緒にいるためには新たな関係を築きあげる必要があった。
佐間太郎の成長物語と、二人が新たな絆を結ぶまでの物語が絶妙に織りなされ、そして、全ての者が幸せになる大団円、お見事でした。スタッフの皆様、ありがとうございます。そして、お疲れさまでした。
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